高齢者の方の免許返納が盛んに勧められていますが、高齢者の立場からこの問題を取り上げてみたいと思います。
高齢者免許の返納を勧めている人たちは比較的に若い人たちではないかと思います。
息子であったり娘であったり、親の運転になにかあったらと心配で勧めるのでしょう。
また一般の若い人たちも、高齢者の事故のニュースがあるたびに高齢者の免許返納が正しいと思うのでしょう。
当事者でない人たちがいろいろ意見を言うのは、必ずしも的確な意見とは言えないと思うのです。
高齢者の人たちは、車社会になってから永い間、車を必要とする生活を送ってきています。
高齢者になったからもう車生活はやめてくださいと言わんばかりの自主返納の言葉には、あなたの人生はここまでと言われたような寂しさを感じるのです。高齢者でもまだ思うように生きたい人生が続いています。
確かに街中で見かける高齢者の運転で、この人は危ないなと感じる人はいますが、高齢者だからと言ってすべてが危ない運転の領域に入ってはいないことをもっと理解してほしいのです。
人の能力を年齢で計ることほど愚かなことはないと感じています。若くてもパーキング場に入れるのに線の範囲に入っていれば構わないと思っている人だっています。真ん中に駐車するという常識さえ持ち合わせていない人も年齢に関係なくいます。
運転という人命にかかわる分野ですのでみんなが高齢者の運転を特別視するのはわかりますが、もっと視野を拡げた考え方対処の仕方を検討していただきたいものです。
高齢者が運転免許を返納すると、それですべて収まるのでしょうか?
いままでの生活様式が変わり、活動的ではなくなり買い物にもすすんでいかなくなる恐れもあります。
他の人たちとの接触の機会も少なくなり、コミュニケーションが減ってきたりします。
それは認知力の衰えを招くとも言われています。
車社会を生きてきた人から車を取り上げるという問題は、ただ高齢者の運転免許はだきるだけ返納したがいいという考えについては、今一度有識者で検討いただきたいものです。